Una carta personal.

zerosant blog

読書感想文の話

学生のころより、読書感想文を苦手としておりました。

小学生の頃の夏休みの課題などは、本の内容が子供向けのものでしたので、読むほうのハードルはそれなりに低かったと記憶しています。しかしいざ感想を書けといわれると、原稿用紙4枚程度の量でもたいへん気が重くなったものです。

中学・高校へとあがるにつれて、読むべき本の難易度や求められる感想文の質も、当然ながら高まっていきました。誰かにおすすめの本を訊ねてそれを読んでみたり、誰がどう読んでも感想が一通りにしかならないような本を選んで決めうちの1600字を書いたりと、なんとか読書感想文を楽にやり過ごせないかとばかり考えていました。

大人になった今でさえ、本を読んだ感想を書けといわれると困ってしまいます。感想がないわけではないのですが、世にあふれる高度な感想文ほどの鋭い考察や深いコメントを残すことはできませんし、感想を言語化する能力にも乏しいのが現実です。書評サイトやレビューサイトのコメントで、作者よりもいい文章を書いてやろう、というようなモチベーションでも持っていそうな美文家の読者がいるのをよく見かけますが、読書感想文に悩み続けた私にとっては、彼らの姿は眩しすぎるものです。

しかしある程度の冊数の本を読むようになると、読んだそばから内容についての記憶が薄れていくのが、少しばかり寂しいと思うことが増えてきました。そのため、なにかしらの感想を残しておきたいという気持ちはあります。ただ、それを追い求めるあまり、読書のハードルをあげてしまうことを避けたいと思っております。昔よりも本を読むことへの抵抗がなくなってきたとはいえ、読む速度が遅いのは改善されておりません。そのうえにアウトプットなどを自らに課すると、本を読むのが億劫になってくるのです。

最近は、読んだ感想をTwitterで呟いてみたりしていたのですが、これはアウトプットのハードルとしても十分に低く、本を読むのに構える必要もなく、私にとってはちょうどいい具合のものでした。またもっと便利なもので、読書メーターというものを使っております。

bookmeter.com

Twitterよりは少し多めの情報を感想として残すことができ、さらには読んだ本や積読本なども管理できる便利なサービスです。今はこのサービスに読みたい本や読んだ本を登録して、記録に残しておく程度の楽しみかたが一番長く続けられそうな形であろうと思っています。